イブと言われても

神田にて拘束中に外をみると…何やら不穏な行動をしている男女が多数右往左往している…。

「こっちは食うの食えないってのいに…」


「えッチキン?ここにはないよ」

「えッ?クリスマスイブだぁ?だから何?」

「チキンを食う日だから?」

「だからチキンはないよ、それにサンタもいないよ〜」

「メリクリだぁ?オレは神は信じるけど無宗教だからなぁ…」

「はぁ、ケーキも食うのかい?」

「まだある?プレゼントを貰うだぁ?」

「で?楽しいのかい?」

「…彼女か彼氏がいれば楽しいって?」

「そりゃあ〜楽しいだろし素敵な日だな…でも40年生きてきたがオレには未だに来ないぞ?」

「…えッ?涙で前が見えない?」



そんな40才児のイブですが…アイスは食べました。

それよりも
【続き】


芦ノ湖という未知の場所で、ブラックバスという未知の魚を釣るために始発電車に飛び込む3人組み。しかし誰も行き方を知らない。電車の中で尋ねた駅員にも無情の声…

「だって、おじさんは警備員だから駅員に聞きなさい」
「…」

移動機関はチャリしか知らない小学生の自分達には駅員も警備員も同じだーーー。

「次の駅で降りて駅員に聞こう!」

隣の駅で本物の駅員を捕まえて聞く
芦ノ湖にいきたいのですが…」
「あーそれなら○○駅まで行って、乗り換え乗り換え…わかったかい?」
(オレはよくわからないなぁ…)
「わかった!!」
(え?わかったんだ)
またも電車に飛び乗る
「よく二人ともわかったな!」
「わかんないよ」
(え?)
「あーじゃ、こーじゃじゃわかないし電車が来たからな…」

よく分からないが本能的に行って気が付いたら小田原駅に着いた。(ここに芦ノ湖があるのか)
「すみません、芦ノ湖に行くにはどっちに行けばいいですか?」
「バスに乗って?行く?」
「歩いて行けますか?」
「無理?」
「じゃあ、どのバスに乗ればいいの?」
「あれですか?ありがとう!!!」

バスに飛び乗る3人。
暫く乗るもなかなか着かないので、バスの運転手さんに
「すみません、芦ノ湖まではまだですか?」
「あと30分位だよ」
「えーまだそんなに…じゃあ500円あれば大丈夫?」
「え?小田原から500円じゃ無理だよ」
「えーーーーー」

いろいろあり無事?に芦ノ湖に到着。
景色は最高である。

「すげーーーこれが…ここにいるのか…」

目は爛々と輝き釣りの準備をして土砂降りの中をカッパも傘もないまま釣りを開始。
されどブラックバスどころか、魚からの反応もない…。

「何も釣れないぞ?大金叩いてきたのに…」

そして、睡魔に襲われ何気に私の投げて巻いてきたルアー(ラパラのCD9青に銀)の後ろから真っ黒い魚が猛烈に追従してきた。


「あッーーーーー魚だーーー」



目の前で一瞬だけ魚と目が合った。



「釣れろ!!!」


しかし、真っ黒く魚はUターンして消えてしまった…。
呆然と立ち尽くす自分に友人が、

「どうしたの大声だして、大丈夫?」

「今ね、真っ黒い魚がね、ルアーを追って来てね、目が合ってね、逃げて行ったよ〜」


「えーー」


気が付けば帰る時間(バスの終電)になり渋々帰路に着きました。

「畜生〜必ず必ず、絶対、絶対に釣ってやるぞーーー」


どうやって帰ってきたか覚えていないが、夜家に帰って寝た時に見た夢ではブラックバスを釣った自分がいたコトだけは覚えている。


それから1年後の中学1年生の夏に友人(当時に相棒)の親父さんに山中湖に2泊3日で連れて行ってもらった時に初めてスピナーで20cm位のブラックバスを釣りました。

それも偶然である。手漕ぎボートに乗るために桟橋から“投げる練習”と“巻く練習”していたらである。

「これがブラックバスなのか?ちいせいなぁ?全然引かないし…でも綺麗なビリジアンだなぁ…」あまり感動はないが一つの仕事をした気分だった。

相棒が
「それは小さいブラックバスだ、大人のブラックバスは三平のように竿を叩き折る引きみたいだぜ」
「えーーやはりそうなのか、じゃあデカイ大人のブラックバスを釣るぜー」

手漕ぎボートを借りて相棒と沖に行き適当にルアーを投げ捲くる。昼頃になった時に睡魔に襲われた私は昼寝をした(注・気絶)。1時間位寝て、起きると相棒が最高に怒っていた。

「おまえはダメだ!釣りをする資格はない!!!」


続く